2020/09/24
1日中何もしていないのに、何も考えずぼーっとしていただけなのになぜか疲れが取れない、逆にいつも以上に疲れている気がするなどと感じたことはありませんか?実は脳は何もしていなくてもどんどんエネルギーを消耗してしまっているのです。
脳は体重の2%ほどの大きさにもかかわらず、体が消費する全エネルギーの20%も使っているのです。さらに脳の消費エネルギーの大半は、DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)という脳回路に使われていて、この回路が働き続ける限り、脳はどんどん疲れていってしまうのです。『何もしていないのに、なぜか疲れが取れない』という人はこのDMNが過剰な活動をしてしまっているのかもしれません。
DMNとは内側前頭前野、後帯状皮質、けつ前部、下頭頂小葉などから構成される脳内のネットワークで脳の消費エネルギーの60~80%も占めているのです。ということはこのDMNの働きを抑えることが脳をしっかりと休めるために重要なことだと考えることができます。
脳を休ませる方法
とにかく脳が疲れていると感じるときのサインは注意散漫、無気力、イライラするなど意識が過去や未来ばかりに向かいがちで現状を見れていないことが慢性化してしまっていることにあります。脳を疲れづらくするためには自らと向き合い、心と呼吸を整えていくことが大切です。
①姿勢を作る
・イスに座る(骨盤を立てて、背筋を軽く伸ばす) ・お腹はゆったり、手は太ももの上に置き脚は組まない ・目は閉じる(視覚を遮断することで意識を自分に集中しやすくする)
②体の感覚に意識を向ける
・接触の感覚(足の裏と床、お尻とイス、手と太ももなど触れている箇所) ・体が地面に引っ張られるイメージで重力の感覚
③呼吸に注意を向ける
・呼吸にかかわる感覚を意識する(鼻を通る空気、空気の出入りによる胸やお腹の動き、呼吸と呼吸の切れ目、呼吸の深さなど) ・深呼吸や呼吸のコントロールはしない(鼻から吸って口から吐くように自然な呼吸)
④雑念が浮かんだら
・雑念が浮かんだら意識を呼吸に向けて注意をそらす ・脳が疲れているときは自然と雑念が生まれやすいので駄目だと思わない
これをするだけでもストレスの軽減、雑念の抑制、集中力や記憶力の向上、感情のコントロール、免疫機能の改善と体にとって非常にいい効果が生まれやすくなり、脳が疲れづらい状態を作りやすくなります。1日5分~10分程度を目安に毎日続けてみましょう。